2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年5月の読書記録

近代思想 ・ゲルハルト・エストライヒ『近代国家の覚醒』 近代国家の覚醒―新ストア主義・身分制・ポリツァイ 作者: ゲルハルトエストライヒ,Gerhard Oestreich 出版社/メーカー: 創文社 発売日: 1993/11/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (9件) を…

フィジー499ドル

アンシャン・レジームのフランス史研究では必ずといってよいほど目にするロバート・ダーントンの『猫の大虐殺』。これに対して、ロジェ・シャルチエが書評論文「テクスト、象徴、フランスらしさ」("Text, Symbols, and Frenchness", Journal of Modern Hist…

ゲルハルト・エストライヒ邦訳論文リスト

戦後ドイツで最も有名な歴史学者の一人、ゲルハルト・エストライヒ(Gerhard Oestreich, 1910-1978)。彼は初期近代ヨーロッパの新ストア主義、なかんずくその代表者であるユストゥス・リプシウスの研究、またその研究に端を発する「社会的紀律化(Sozialdis…

2019年4月の読書記録

2019年4月の読書記録と題して、4月に読み切ったり論文一本読んだり講読で読み込んだりしている本の感想を書き連ねます。振り返ってみると、近代フランス関係が半分くらいを占めているせいで、自分が近代フランス思想の研究者なのだとうっかり錯覚してしまい…

フォルスター『一七九〇年回想録』より、「フリードリヒ・エヴァルト・フォン・ヘルツベルク伯爵」

エヴァルト・フリードリヒ・フォン・ヘルツベルク伯爵 一八世紀後半のプロイセンで有名な政治家といえば?と聞かれれば、普通はフリードリヒ二世の名前があがるだろう。しかしどれほど絶対主義的な国家であっても、下働きとして有能な官僚がいなければ政治は…

ザルツマン『一八世紀ドイツ名士伝』より、「プロイセン王フリードリヒ二世」

一八世紀のドイツ語圏といえば、ペスタロッツィやフレーベルなど名だたる教育思想家を輩出したことでも知られているが、その一人に数えられるのがクリスティアン・ゴットヒルフ・ザルツマン(Christian Gotthilf Salzmann, 1744-1811)である。その彼が1802…

伊藤宏二『ヴェストファーレン条約と神聖ローマ帝国――ドイツ帝国諸侯としてのスウェーデン』(九大出版会、2005年)

ヴェストファーレン条約と神聖ローマ帝国―ドイツ帝国諸侯としてのスウェーデン 作者: 伊藤宏二 出版社/メーカー: 九州大学出版会 発売日: 2006/01/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 副題からも分かる通り、三十年戦争(1618-1648)の…

武田綾乃『君と漕ぐ ながとろ高校カヌー部』(新潮文庫)

君と漕ぐ: ながとろ高校カヌー部 (新潮文庫) 作者: 武田綾乃 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/01/27 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る Google Chromeの「おすすめの記事」でBook Bang編集部の発売記念インタビュー記事が出てきたので思わず…